日本石材工業新聞 平成2年10月15日号より

[庵治発]
 墓石からの脱皮を―と、庵治山地の香川県木田郡牟礼町久通り3720−41、(有)吉田石材の二階に、このほど立派なショールーム、”ストーンライフ21”がオープン、去る10月27日〜28日の二日間にわたって「ストーンライフ21・オープニングセール」が開催された。
 今のところ、庵治産地の石材業者は”忙しい”くらいの盛況ぶりだが、「いつまでも墓石にばかり頼らず、ライフスタイルの多様化に対応していこう」と(有)吉田石材の吉田和晋氏(38)が、牟礼、庵治高松市内の石彫作家ら25名に呼びかけ、今回のオープニングセールを開催した。初日の27日は、オープニングセールとあって庵治産地内はもとより高松市内から多数が訪れ、大賑わいだった。
 石彫ショールームは、吉田石材の工場二階の約70平方メートルを改装、各石彫作家からの製作した花器、インテリアスタンド、置物、創作仏像など、約百点の作品が展示されていたほか、陶芸、漆、木工作家の作品も加わり、オープニングセールをもりたてていた。
 ストーンライフ21を開設した吉田和晋氏は「ライフスタイルの多様化にともない、石が室内のインテリアとして注目されるようになってきているが、これまで常設の展示場はなく、一般の人たちがどこへ行っていいのか分らなかった。そこで私が今後のタタキ台になるくらいのつもりで常設展示場をオープンさせたわけで、興味のある方はどんどん利用してください。」とオープンのきっかけを話す。これからは、グループで技術向上をはかっていくほか、季節をとらえた催し物などを企画していきたいとしている。

廃材でジャンボ壁画
 一方、このほどオープンしたストーンライフ21には、もう一つの”目玉”がある。それはこの展示場の外壁部分(県道・高松―牟礼線沿い)に見事な”ジャンボ壁画”がお目見えしたこと。
 吉田氏が、石材加工の過程で出た石の廃材を使用して作ったもので、タテ10メートル、ヨコ8メートル。灰色、黒、ピンクなど、大小約1600枚の石が、建築用建材にはられ、太陽や月、山、ピラミッドなどが描かれている。「廃材を利用すれば安く商品を提供できる」と吉田氏。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 


読売新聞 平成3年10月14日号より

 


 太陽に三日月、ピラミッド―。牟礼町牟礼の県道沿いに、まるでピカソを思わせるようなタテ10メートル、横8メートルのでっかい石の壁画が登場、ドライバーの目を引いている。石材業吉田和晋さん(38)が、石材加工時に約半分が廃材として捨てられているのに目をつけ、「なにかに有効利用できないか」と、頭をひねり、灰色や淡いピンク、黒など大小1600枚の石の板を建築用壁材に張り付けて作り上げた。
 廃材の壁画は、各方面から注目を浴び、建設業者からも、「建物の壁として利用できないか」という問い合わせがきているという。
 これまで、石材加工といえば、「墓石」が主流を占めていた。しかし、地元では、若手後継者や石彫作家らが「墓石からの脱皮」を合言葉に、照明具やテーブルなどの新商品に挑戦している。吉田さんは、「廃材を利用すれば、安く商品を提供できる」という。
 今は、ドライバーの目を引いているだけだが、ひょっとすると、この壁画、石の業界に、新風を吹き込むかも知れない。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

日本経済新聞 平成4年3月18日号より


未利用石材を使いインテリア小物製造
 
香川県庵治、牟礼町両町は石材の日本三大産地の一つ。石材所が軒を並べ、石材の山が目に付く。もっとも、うず高く積まれた石の中には、使われないままになっているものも少なくない。吉田さんをはじめ両町の若手、中堅の石材加工者が集まって「ストーン・ライフ21」というグループを結成、未利用石材を利用したインテリア小物の製造・販売に乗り出した。
――きっかけは。
「墓石など規格の決まった製品を作る最、規格に合わないような形の石材が後に残ってしまう。その残りの石で何か作ってくれという注文が来れば使えるのだが、実際には利用されないものばかり。それならば、われわれのサイドから何か作ってみたらどうかということになった」
―― コースターやはし置きなど身近な製品が多いですが、値段は結構、張りますね。
「値段は、一万円以下が大半だが、一般の人々は高いと感じるようだ。しかし、この値段でもわれわれにはほとんどメリットはない。加工の手間が非常にかかるからだ。赤字覚悟でやっている。」
――狙いはどこにあるのですか。
「人々に石に対する認識を高めてもらいたいという点だ。だから、日常生活のなかで人々が触れるものを多く作った。高いと感じるのは、石の価値をよくわかってもらえてないからだと思う。」
――消費者の反応は。
「訪れる人々の八五%は見学者。買って帰るのは、同業者が多い。それではダメ。課題は多い。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 月刊石材 平成4年3月号より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月刊石材 平成12年8月号より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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